これは昨年2012年で、わたし自身にとっても大変光栄な出来事だった。
わたしの教室の生徒が二人、夏休みの課題画で賞を受賞した。
2012・8月22日のブログで、2人が一緒に教室で熱心に描いている姿を載せているが、その時の絵。お母様方に相談を受け、夏休みの課題画を白鼠のレッスン内で仕上げようとなった時、わたしと生徒、課題内容を見て随分何を描くか考えたことを覚えている。
この子は、描写や色彩が美しい絵を、今までもたくさんたくさん描いてきていて、彼女自身の持った線がホックニーの描く線の様でまた独特であるから、色々考え、数枚描いた中から夏の野菜を描写することに決めた。野菜の並び具合がどこか意図的にデザインされていて構図も面白い。ホオズキの朱色と、その他の野菜の色が引き立て合って素敵な絵に仕上がった。トウモロコシの粒の一つ一つを塗り分けてあったり細かいところまでよく描けている。近くで見るとトウモロコシのヒゲの部分なんかも凄くよく描けているのだ。
教室ではまだタイトルはついておらず絵が仕上がり自宅に持って帰ってからお母さんと一緒に考えたらしいのだが、「お盆」というタイトル。またそれが凄くよい。11月に入りこの子のお母様からメールで、MOA美術館児童作品展で銅賞を受賞しました、と連絡を貰った時は本当に嬉しかった。もの凄く感動してしまい、自分も実家に電話し母に報告してしまった程。わたしは心から、この日、このお知らせに、「ありがとう!」と思った。
上の写真は福岡アジア美術館に展示された時の様子。写真はお母様が送って下さった。他の子達の絵も楽しい絵が沢山!!今年は金賞をとるのだ、と彼女は嬉しそうに言っていた。うん、金をとろう。
おめでとう!
そしてそして、この子も学校の賞を受賞した。11月は彼は一ヶ月丸々お休みしていたので、12月に入り久しぶりにレッスンで会ったら、お母さんの手から立派な賞状が私に渡され、「賞をもらいました」。この子は本当に力一杯の絵を描く。見ているものが楽しくなる様な絵を描く。線や色ののせ方にも全くためらいが無く、感じたままを絵にしている様なかんじ。
だから絵自体も生き生きしたものになる。この子が描いた絵は、海の絵(2012・8・22のブログに見ることが出来ます)。クジラやカニ、たくさんの船、大きな波画面いっぱいに描いた絵だった。この賞状を見せてくれた時もわたしは感動し、彼にいろいろ興奮した状態で感想を聞いた。「皆の前でこうやって賞状を貰ったの?」「嬉しかった?」などなど。「ほら、持って先生に見せて」とお願いしたら、下ばかり向いて少し照れくさそうにしていた。おめでとう!
そしておしまいに。今回は賞をのがしてしまったけど、愛宕教室のこの子も一生懸命描いていた。スイカの絵。この子は花が凄く好きで、花が花瓶に生けてある絵で家で描いたものをわたしにくれたり、それはそれは繊細な線で細かく細かく描いている花の絵を貰った。B5くらいの少し小さな紙に描かれていた花は、本当によく見て描いていて関心したものだ。勿論、気に入った写真やハガキ等しまっている箱に一緒に大事にしまっている。本当に花びらの一枚一枚にまで、実際にその子の目にした花を紙の上に描きたいという気持ちの伝わる絵だった。この子には是非白鼠絵画教室からの賞をあげたい。
受賞した子も今回はそうでなかった子も、賞は素晴らしいことだと心から思うのと同じくらい、賞ばかりがすべてと思うわけとももちろん違っていて、その集中して頑張ったこと自体に子供達皆を褒めてあげたい。
ただ一つ思うことは、今回の受賞を一つ特別なこととして言えるならば、それはきっと大人になった時思い出す子供の頃のこと、少し気持ちが透明になる様なこと、そんな出来事一つとして記憶されるのではないのかしらと思う。
そして今年はまたみんな良い絵が描けるはずよ!どうもありがとう!